複数のスマートデバイスを用いた三次元姿勢推定
本研究では,複数台のスマートデバイスを用いた三次元姿勢推定システムの研究開発を行っています.近年では,深層学習の発展にともない,スマートデバイスにも実装可能な骨格検出ライブラリがいくつか公開されていますが,その多くが単眼カメラによる二次元画面上での骨格検出となります.本研究では,進化計算を適用することで,運動学モデルに基づく逆運動学解をヒューリスティックに求めつつ,被写体に対するカメラの計測方向を同時に推定する方法を提案しています.
キーワード
進化計算,骨格検出,関節角度推定,マーカレスモーションキャプチャ
参考文献
- Takenori Obo, Kunikazu Hamada, Masatoshi Eguchi, and Naoyuki Kubota, “Human Pose Estimation with Multi-Camera Localization Using Multi-Objective Optimization Based on Topological Structured Learning,” Journal of Advanced Computational Intelligence and Intelligent Informatics, Vol.27 No.4, pp. 543-553, 2023.
- Masatoshi Eguchi, Takenori Obo, Naoyuki Kubota, Stepwise Search Transition-based Hybrid Optimization for 3D Pose Estimation, In Proceedings of the 2023 IEEE International Conference on Systems, Man, and Cybernetics (SMC 2023), Hyatt Maui, Hawaii, USA, pp. 2802-2807, October 1-4, 2023.
把持動作と把持物体との関係に基づく機能評価
日常生活動作において,食事は,さまざまな様式,食器の使い方などが観測される生活場面の一つといえます.特に,道具の使用方法については,箸,スプーン,フォーク,皿,ボウル,カップなど,食器の形状や使用者の意図に応じて,多様な道具の把持姿勢が存在します.また,食事様式は地域や文化に応じても大きく異なるため,異文化理解に向けて必要不可欠な知識の一つともいえます.そこで本研究では,ハンドトラッキングデバイスから得られる指関節座標より手部の姿勢推定を行い,さらに把持姿勢と道具との関係を逐次学習可能なシステムを構築し,文化間の差異について分析しています.
キーワード
機械学習,アンサンブル学習,逐次学習,姿勢推定,ハンドトラッキング,把持,異文化理解
参考文献
- 大保 武慶, 下川原(佐藤) 英理, 柴田 裕樹, 何 宜欣, 小林 伊智郎, アンサンブル学習を用いた食事場面における把持姿勢認識, 第24回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会(SI2023), 講演論文集, 1F6-01, December 14 – 16, 2023.